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ヘルステックの未来をつくる今注目の人やサービスをご紹介

上田悠理の気になるアノ人に会ってきた┃バックテック・福谷直人氏

Health 2.0 Asia – Japan統括ディレクターの上田悠理です。暑くて干からびそうな日々ですが、私は毎日人に会いまくっております。さて、「ゆーりが気になるあの人に会ってきた」第3弾公開です。
第2回は東京大学発でしたが、第3回目は京都大学の研究員であり、ベテラン理学療法士でもある、肩こり・腰痛対策アプリ「ポケットセラピスト」を提供するバックテックの福谷直人さんに会いに行ってきました!(厳密には、会いに来て頂いちゃいましたが・・・)
 ■目次


私たち医師のジレンマを病院の外で解消してくれる「ポケットセラピスト」

実は、去年のHealth 2.0 Asia – Japan2017で上田が勝手に登壇者候補として挙げていたバックテックさん。面識がなかったのでコールドコールに躊躇しているうちに会期になってしまい、涙をのんだ…という経緯があります。今年に入ってとある展示会でバックテックさんのブースを発見し、すかさず声をかけました。

というのも、医師として患者さんを診察していると、必ず遭遇するのが「痛み」、慢性疼痛です。実はこれ、医師にとってはすごく悩ましい症状なんです。痛み止めの内服薬や湿布薬を処方はできても、姿勢や運動習慣など、根本的な解決のための指導をするには、限られた診察時間ではカバーしきれません。

そんな私たち医師のジレンマを解消してくれるドンピシャなサービス、それが「ポケットセラピスト」です。

エビデンス&データ作りの鬼!!その理由は…?

バックテック・福谷直人氏

社員の労働生産性向上・医療費削減を目的とした肩こり・腰痛対策アプリ「ポケットセラピスト」を企業向けに提供しているバックテックさん。実は、肩こり・腰痛改善はもちろん、社員のメンタルヘルス改善という裏の目的もあるアプリなんだそう。なんと、疼痛を改善することでうつ症状の4割が改善する、というデータもあるのだとか。

とにかくデータ・エビデンスに準拠したサービス作りに取り組む福谷さんは、ご自身の疼痛やフレイルに関する研究で国際雑誌への掲載数29本(共著含め)という実績を持たれており、さらにコメディカル向けの本も執筆されています。毎週、疼痛関連の最新論文(英語!)を週に20~30本すべて目を通し、ポケットセラピストに登録しているPT(理学療法士)の教育やアプリの改善などに活かしている、という、正にエビデンス&データの鬼なんです。

その理由として「このくらいやらないとご利用いただく企業や投資家などのステークホルダーに効果を信じてもらえない」と語る福谷さん。元々、ここまでのデータを取って解析し始めたのは、投資家からのアドバイスが大きかったそうです。リハビリテーションの介入については、遠隔と対面で効果に差がない、というデータは出ているものの、「やっぱり対面じゃないとわからないでしょ」という固定概念があるため、先ずは遠隔での効果を数値で示す必要があったそう。創業から2年、地道なデータ解析とエビデンス作りの甲斐あって、今年5月に資金調達を発表されました。

BtoB特化型ビジネスモデル、現在の顧客は100%上場企業!

ポケットセラピストを使用する福谷氏

真面目に「効果のあるサービス」を作っているバックテックさん。ただ、ヘルステック業界にありがちな、「良いもの作ったので勝手に使って下さい」のような、理念先行型のproduct-out企業ではありません。toCにも展開できそうなサービスですが、まずはtoBに特化し、健康保険組合や事業主を顧客として、営業も大切にされています。現在の顧客は100%上場企業とのこと。良いプロダクトがあるだけでなく、営業で基盤を獲得する、地に足の着いた経営をされているんです。

「痛みに伴う課題を最適な方法で、かつ、最速で解決する、痛みのプラットフォームになりたい」、その野望を成就するため、日々データ蓄積・サービス改善・営業にと突っ走っている福谷さん。真面目にかっこいいですよね!

さて、今回は「バックテックの福谷直人さんに会ってきた」をお届けしました。何やら、「ゆーりの気になるアノ人に会ってきた」なのか、「ゆーりがイケメンに会ってきた」なのかわからなくなってきましたが…(笑)次回も気になるアノ人(次もイケメンです、ご馳走様です)とのおしゃべりから、最近のトレンドを考えていけたら良いなと思います。次回も是非、お付き合いくださいませ!

上田 悠理Yuuri Ueda

医師/メドピア株式会社 Health 2.0 Asia – Japan 統括ディレクター

早稲田大学法学部を卒業後、岡山大学医学部に編入し医師免許を取得。形成外科・訪問診療医として、在宅高齢者の褥瘡管理に携わる。臨床を継続する傍ら、2017年4月よりメドピアが主催するHealth 2.0 Asia – Japan統括ディレクターに就任。臨床現場で感じるニーズと、テクノロジーで可能なこととの間に大きな隔たりを感じており、この壁を破壊するべく、ヘルステック領域のカンファレンスHealth 2.0 Asia – Japanの統括を中心に活動している。
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