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【新連載】米国市場に学ぶヘルステックの“今”と“未来” by Health 2.0 Asia – Japan

2017.08.16 13:49

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淺野 正太郎

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Health 2.0 海外
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2017年12月5-6日に開催予定の「Health 2.0 Asia – Japan 2017」。日本開催第3回目となる今年は、「Platform Arises」と題して国内外の先進事例を多数取り上げます。本連載は、当日の参加者ならびにヘルステックに関心を寄せる方々に向けて、先進事例の多い「米国のヘルステック市場では今何が起きているか?」をテーマに毎週お届けしていきます。

筆者の自己紹介

まず始めに、本連載を担当する筆者(淺野正太郎)について簡単に自己紹介させてください。私は現在、日本の医療イノベーションに貢献すべく日本医療機器開発機構(JOMDD)にて日々、事業開発に努めています。今回、海外ヘルステック情報の架け橋になりたいという思いで「Health 2.0 Asia – Japan 2017」にもマネージャーとして参画することとなりました。

ヘルステックとの出会いは、今年4月まで在籍していたリクルートホールディングスの海外事業開発・投資部門での活動に遡ります。2014年から2015年にシリコンバレーに駐在していた際に、現地のヘルステックベンチャーへの投資額が一気に増加し、医療に変革を生んでいる様を目の当たりにしました。

日本には日本に合ったヘルステックの進化・発展が望ましいと思っていますが、海外の成功例・失敗例からも多くを学べるのではないかと考えています。


(2014年、渡米時の写真)

米国のヘルステックに黎明期より貢献してきた「Health 2.0」

Health 2.0」はサンフランシスコで発足したヘルステックのグローバルカンファレンスです。運営母体であるHealth 2.0 LLCは2007年にIndu Subaiya氏とMatthew Holt氏によって設立されました。

当時、彼らは医療にWeb 2.0(2003年頃から盛り上がったネット進化のムーブメント)を適用しようとしている起業家たちの動きをいち早く掴み、初回から約500名を動員したカンファレンス開催を実現しました。今では米国でのアニュアルカンファレンスは、毎年2,000名以上が参加するまでに拡大しています。

カンファレンスは、米国以外にも欧州、インド、韓国、南米、中東でも開催されるに至っており、世界各地でスタートアップ・医療関係者・VCなど異業種の交流の場として機能しています。また、世界各地の国や都市に「チャプター」と呼ばれる支部も存在し、その数は90団体を超えています。

「Health 2.0 Asia – Japan」としての日本開催は、メドピアが2015年に日本に誘致してから今年で3回目です。毎回参加者数、特に医療従事者の参加が増えてきており、厚労省の遠隔医療への提言やAI・IoTの台頭を背景に、業界内でテクノロジーへの関心が高まっていることが示唆されます。

「Health 2.0」は日本でも他国と同様に、異業種を繋げる「医療イノベーション促進の媒介」としてますます重要度を増していくでしょう。海外の先進事例を日本に持ち込む以上の役割も期待され始めていると言えそうです。

海外の先進事例と言えば、先端医療が多く試行錯誤されている米国が最も注目度の高い市場です。日本のヘルステックの潮流を考える上でも大いに参考になります。

しかしながら、各国ごとに医療制度や習慣などが異なる中で、安易に米国のサービスやビジネスモデルを真似ても全く機能しないことは明白です。この連載では、米国のヘルステック市場で何が起きているのかの実情に迫りつつ、その背景にある医療制度の違いにも触れられるよう情報発信していきます。


Health 2.0 Asia – Japan 2015


Health 2.0 Asia – Japan 2016

米国でヘルステックベンチャーへの投資は引き続き増加傾向

RockHealth Reportによれば、2017上半期(1月〜6月)は、投資金額$3.5Bと投資件数188件と、共に過去最高のペースで進捗しました(下図の「H1」は1st Half =上半期を意味します)。

投資額については2016年時点で鈍化したかに見えたものの、今年度はこのペースが続けば前年度1.6倍以上で着地することになり、まだまだ投資家から熱い視線が注がれていることが伺えます。


(出典:RockHealth Report

次回以降、どういった分野が特に投資を集めているか(過去集めてきたか)、日本でスタートアップが増えてきた「遠隔医療」は米国でどういう状況になっているか、などをお届けします。

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淺野 正太郎Shotaro Asano

Health 2.0 Asia - Japan 2017 マネージャー
日本医療機器開発機構 事業開発ディレクター

一橋大学法学部卒業。リクルートホールディングスにて国内の営業/企画職を経て2012年より海外投資部門に従事。Recruit Strategic PartnerのUS拠点立ち上げ、及びNoom・Fitmob・eWeLL・メドケアといったヘルステックベンチャー投資を担当。現在は日本医療機器開発機構にて医療機器/ヘルステック事業開発に携わる。